【食中毒】腸炎ビブリオの感染経路や症状、治療、予防方法。加熱は?
毎年、梅雨時期〜夏場にかけてニュースなどで食中毒について報道されることが多くなりますね。
繰り返される食中毒のニュースにより、衛生管理の意識は高まりますが、なかなか100%防ぐという訳にはいかないようです。
一度でも食中毒になると二度と食中毒になりたくないですよね。食中毒って症状に差はありますが、かなり辛いんですよ。
今回は、日本でサルモネラ菌などと共に食中毒になる可能性が高いとされる『腸炎ビブリオ』の感染経路や症状、予防方法についてご紹介します。
知識を深める事により、あの辛い食中毒を防げる可能性が高まります!是非、参考にしてみて下さい。
『腸炎ビブリオ』とは?
食中毒は、原因によりいくつかに分類されます。
毒キノコなどの自然毒から発症するものや、洗剤などの科学性のものまで様々です。
『腸炎ビブリオ』は細菌です。
その為、『細菌性食中毒』に分類されます。
感染経路は?
感染の原因になるのは、海産物です。
その中でも、サバやアジなどの青魚や、タコやイカなどが感染経路として多く上げられます。
日本では、昔から海産物を生で食べる風習が有り、かつては食中毒として一番多いのが『腸炎ビブリオ』でした。
また、包丁やまな板などを介して二次感染することも多く、原因の海産物に火が通っていたとしても感染が広がる可能性があります。
衛生管理の意識が高まるのと共に減少傾向にはありますが、現在も毎年発生し、日本の食中毒の原因で4番目の多さとなっています。
潜伏期間
腸炎ビブリオ菌は、10時間〜30時間ほど潜伏し症状が出てきます。
もし、病院で腸炎ビブリオと診断された場合は時間を遡って食事内容を思い出すと原因が分かります。
魚介類を食べていない場合、まな板や包丁を介した二次感染である可能性が高くなります。
症状
症状は個人差があり様々ですが、必ず起こるものとして、
- 下痢
- 腹痛
があります。
特に腹痛は激しい症状となります。
また、よくある症状としては、
- 発熱
- 嘔吐
も起こります。
主な症状は上記の4点ですが、まれに、痺れやチアノーゼ(血液中の酸素が不足し皮膚が青紫色になる)の症状がおこることもあります。
治療法
基本的に、健康な人だと2〜3日ほどで回復します。重症化する事はあまりなく、治療もほとんどの場合は自然治癒で抗生物質などの治療も行われません。
ただ、小さなお子さんやお年寄り、持病を持っているなど免疫力が弱い場合は、まれに、敗血症などを発症し、最悪の場合は死に至るケースもあります。
健康な場合でも、下痢や嘔吐による脱水症状となる可能性は十分にありますので水分補給はしっかり行いましょう。
また、重症化の可能性などを考え、問題ないだろうと自己判断はせず、腸炎ビブリオの感染が疑われる場合は医療機関で診療を受けましょう。
予防方法
腸炎ビブリオは、予防することにより、発症する可能性を最小限に減らす事が出来ます。
以下の点を注意して下さい。
- まな板や包丁は魚介類を調理後すぐに、洗剤でしっかりと洗う
- 魚介類は真水でしっかりと洗い流し、極力十分な加熱をする
- 魚介類は調理直前まで5度以下で保存する
- 生で食べる場合は時間を置かずに新鮮なうちに食べる
- 魚介類は他の食材と触れないようにする
- 魚介類を触ったらこまめに石鹸で手を洗う
腸炎ビブリオは100度に加熱すると数分で死滅し、5度以下では繁殖が出来ません。
管理や調理方法により食中毒を防ぐ可能性が限りなく高まります。
また、調理後のまな板や包丁は、熱湯消毒が出来ると理想です。
まとめ
重症化をする可能性が少ないとはいえ、激しい腹痛や下痢を伴います。
衛生管理がしっかり出来ていると基本的に防ぐことが可能な食中毒となりますので、予防方法を実践してみて下さい。