エコノミー症候群の初期症状や対策・予防方法
今回は、エコノミー症候群(旅行者血栓症)について。
サッカー日本代表の高原選手がヨーロッパからの帰国時に、この病気となりいっきに認知されていきました。
熊本地震でも被災者が車の中で生活をするなどをしてエコノミー症候群を発症し、重篤な状態となっている方々も居ます。
具体的に、エコノミー症候群がどういった症状なのか、ならない為にはどういった予防方法があるのかなどをご紹介します。エコノミー症候群は予防できる病気です。是非、参考にして頂ければと思います。
エコノミー症候群
エコノミー症候群の名前の由来は、飛行機のエコノミークラスからきています。
長時間のフライトで足を伸ばせず、窮屈な状態で座っていると発症する事からその名前が付きました。(正式名称:急性肺血栓塞栓症)
長時間座った環境に居る事によって起こる症状なので、飛行機に限らず、車や電車などでも起こってしまいます。
足に出来た血の固まりが肺につまると重篤な症状となって現れます。
初期症状
初期症状や症状の軽い場合には、片方の足の痛みやむくみ、痺れがあります。
早い段階で症状を確認できる場合もあれば、時間が経ってから症状が現れる場合もあり、一概にこの症状が発症の目安になるという訳ではありませんのでご注意下さい。
普通のむくみと一番大きく違うのは、片足の膝の裏あたりが腫れて痛みを伴う場合が多くある事です。この症状を感じたら「長時間座ったからむくんだ」とは判断せず病院へ行きましょう。
重症化していくと
足で出来た血の固まりが肺に詰まってしまうと重症化に繋がっていきます。
症状は、胸の痛みや息苦しさ。違和感を感じたら即座に医療機関に行く必要があります。場合によっては失神してしまう事もありますので、車の運転などは控え同伴出来る人が居なければ迷わず救急車を呼びましょう。
エコノミー症候群になりやすい人
- 糖尿病の人
- 人工透析を受けている人
- 肥満の人
- 女性(特に40歳以上)
- 背の低い人
- コレステロールが高い人
- タバコを吸う人
- 下肢・ガンなどの手術後
- 妊娠している人
※当てはまらなくても症状が起こる可能性はあります。
予防方法
水分補給
エコノミー症候群は水分を失い、血液の濃度が高まる事により血が固まってしまい発症します。
その為、水分補給が重要です。
1時間に一回、100ml(コップ半分)ほどの水分摂取で予防に繋がります。コーヒーやビールなどは利尿作用もあるので脱水が助長されてしまう可能性もあるので控えましょう。
マッサージ
足で血が固まってしまうので、足を意識的にマッサージしましょう。
揉みほぐす様なイメージでマッサージをすると、効果的に血栓の予防に繋がります。
ストレッチなど定期的に体を動かす
定期的に立ち上がりストレッチなどをするように心がけましょう。
飛行機などのストレッチの出来ない環境では席を立ち、歩くだけでも効果的です。
まとめ
エコノミー症候群は、意識して対策をしていくと多くの場合、防げる病気となります。長時間座る環境になった場合は意識的に予防方法を実践してみて下さい。
災害時などは水分の確保も難しくなってきます。そういった場合はマッサージやストレッチだけでもするように心がけましょう。