神棚の上に『雲』や『天』の文字。正しい向きや方角は?
神棚の真上に『雲』や『天』という文字が貼られているのを見たことがありませんか?
画像:https://www.amazon.co.jp
何も知らないと不思議な光景ですよね。
雲や天を貼る理由は『神棚(神様)の上には何もない』とされているからで、「上には何も無くて空ですよ」といった意味合いを持たせているのです。
特に2階建の1階や、事務所がビルに入っており上の階が存在する場合など、神棚の上を人が歩くような環境である場合の多くはこのような『雲』や『天』が貼られています。
『雲』や『天』の向きは?
今回、『雲』という漢字が貼られているのを見て気になったのが『向き(方角)』です。
この画像の場合、人間から見たら正しい向きで『雲』と読めますが、神様が真上を見上げた場合『雲』という漢字が反対になってしまうはずです。
「これは失礼にあたらないのかな?」
多分、貼る人も戸惑いがあると思うので確認してまいりました。
神主さん2人に聞いてみた
神主さん2人、2箇所の神社で聞いてきたのですが、
「特に決まりはないと思います」
という答えと、
「あまり気にしなくていいと思いますが、『雲』や『天』という漢字を貼っているという気遣いが重要。それが神様に伝われば失礼にあたる事はありませんよ」
とのこと。
『方角』や『向き』に決まりは特に無いというのが結論になりますが、2つ目の回答には説得力がありますよね。漢字の向きより“気遣い”が大事。もっともなお言葉を頂けたかと思います。
『雲』や『天』という文字を使う事によって気持ちは伝わるはずです。
ちなみに、神棚自体は『南向き』か『東向き』が正しい方角です。
プリントは失礼?
これに関しても神主さんに聞いてみましたが、
「できれば、ちゃんとした物が理想ですが、お金を掛けられない場合は問題ないですよ。先程もお話ししましたが『気遣い』が重要なんです。気持ちが伝われば問題ないですよ」
なるほど。おっしゃる通りだと納得です。そもそも、神棚は家庭の守り神なので、ご自身で書くというのもいいかもしれません。
ネットでは700円ほどから売っているようです。
雲板でも同じ意味
『雲』という漢字を貼るのと同じ意味合いのある物で『雲板』という物があります。
木材を『雲』のようなデザインに切り抜き神棚の上にくる様にするというもので、神棚と上手く馴染みそうですね。もしかしたら見たこともあるのかもしれませんが、気が付かずに見落としていたと思います。
デザインは固定されておらず、様々な物があります。ただ、設置位置は共通して神棚の上部の前面に設置されます。
最後に
神棚(神様)に関する事なのでキチッとした決まりがあると思い調べてみたのですが『気遣いをしている事が重要で向きに決まりは無い』という結論に至りました。
神棚を祀る家は年々減少していますが、日本の大事な文化、風習なので大切にしていきたいものです。