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日本に移民が必要なのか。根強い反対意見メリット、デメリット

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政府が、少子高齢化に伴って激減する労働力人口の穴埋め策として、移民の大量受け入れの本格的な検討に入った。内閣府は毎年20万人を受け入れることで、合計特殊出生率が人口を維持できる2・07に回復すれば、今後100年間は人口の大幅減を避けられると試算している。経済財政諮問会議の専門調査会を中心に議論を進め、年内に報告書をまとめる方針。  

産経ニュース

移民問題が話題となっています。
ニュースではよくやっているけど実際に移民政策が実施された時にどういったメリット、デメリットがあるのでしょうか?探っていきたいと思います。

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人口を保つことに意味はあるのか

そもそも人口を保とうとする理由はどこにあるのでしょうか?

2110年には4286万人になると言われており、今より8000万人減るということになります。
もちろん経済力、国力いろんな面で世界との競争力は下がります。

ただ、それだけを聞いても、

「別にいいじゃん」
「今までがよすぎたんじゃない?」
「今まで人が多すぎたんじゃない?」
「そんな先のことを言われても・・」

と感じてしまう人も多いのではないでしょうか?

なぜわざわざ移民を受け入れて人口を保とうとするか。
切って話せない課題は少子高齢化です。

異常なほど進む少子化

少子化の最大の問題点とは何でしょうか?

問題点は人口が減っていく事よりも、人口の年齢構成が大きく崩れているという部分にあります。
労働者1人に対する総人口があまりにも大きすぎます。

他の先進国と比べても極端な人口の年齢構成となっています。

総務省のデータでは
u01_z19u01_z23上が2010年のデータで、下が2050年の予想です。
2010年の地点で若い世代が少ない状況となっていますが、2050年にはその少ない世代が親の世代となっていき、さらに若い世代が少ない状況となっています。
高齢化が進む一方で、働いて支える世代が少なくなっているのです。
社会保障等の負担が莫大になっていくと予想されています。

この状況を見た時に、少子化を解決すれば問題は解決ではないということになります。
ところが、仮に極端な政策を打ち出し出生率を極端に上げる事に成功したとしても働き手となるのは20年も先の話となってしまうのです。
人口比率のピラミッドでいう一番下の部分が増える状況になります。働き手にとっては高齢者も子供も増え、支える負担は増えます。
もちろん国の将来を考えたら少子化は解決するべき問題ではありますが、経済や国力を保つ特効薬とはならないのです。

解決策として移民

ここで本題の移民へと繋がります。
少子高齢化の問題は、やはり「働き手」を増やすというのがなによりも解決策に繋がります。
日本で増えてこない働き手を無理矢理でも増やす事が出来る方法として「移民」を受け入れるべきだと議題に上がっているのです。

移民のメリット

移民の最大のメリットはやはり上記の問題の解決策として有効だという部分になります。
というか他にすぐに解決されるような手段もないのでしょう。
だからこそ現実に議論され始めているのです。

この先、移民を受け入れるなど対策をしない限り、日本の国際競走力が落ちていくのは間違いないでしょう。
国際競走力が落ちた時に日本はどういった立場になっていくでしょうか。
周りには、けして友好的に思っていない国もあります。
アメリカも今よりは日本を重要視しない時代がくるでしょう。
今の立場をたもつには、やはり国際競走力が必要です。もしいずれ移民を受け入れるのであれば早い方がダメージも少なく済むでしょう。
だからこそ今、議論が始まっているのです。

移民のデメリット

議論があるけど前には進めない、有効な手段ではあるけど実施が出来ない。
最大の理由は、やはり日本というお国柄にあるでしょう。

日本は島国で、もともと日本人だけの文化となっています。
国際化が進んだとはいえ人種の違う人を見たら我々の感覚としてはどうしても「外国人」となってしまいます。
ところが移民となると今までの「外国人」「日本人」になる訳です。
この感覚って簡単には変えられないですよね?長年培ってきた日本人の感覚にない事なので受け入れられない人は多いはずです。

我々が心から受け入れない限り、移民してきた人達も「我々は移民してきた」という感覚をずっと持ち続ける事になるでしょう。
その関係は差別問題にも繋がりかねません。
もちろん差別をする気なんかありませんが少なからず歪は生じるでしょう。

根強い反対意見

個人的にもやはり日本人の感覚では移民は無理があるのかなと思います。

アンケートの結果でも反対意見が8割近くを占めている状況となっており、アメリカの様に移民によって出来上がってきた国と違い、移民に対して大きな抵抗があるようです。

それに欧州での治安悪化を目の当たりにしている影響も大きようです。
欧州では移民を受け入れてきましたが、結果として治安悪化や問題の複雑化が深刻となっています。
もちろん移民してきた側だけの問題ではなく、受け入れ体制の問題や、言葉や文化の違いによる考え方の違いなども原因です。
ただ、労働者数を増やそうと受け入れた以上この問題と向き合っていかなくてはなりません。

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成功例

移民を受け入れた事によって成功したと言われているのがオーストラリアの事例です。

理由としては、

  • 専門職を中心に受け入れを行った
  • 人材が足りていない部門のみでの受け入れを行った

この2点が上げられます。

だた、今の世界情勢を見て、この様な都合のいい受け入れをすることは不可能です。
この2点に絞って受け入れを出来るのであれば日本も移民受け入れに成功するかもしれませんが。
ヨーロッパなどの受け入れ体制を見ているとそんな訳にはいきませんよね。人材を選んで受け入れなんかしていません。日本だけが選んで受け入れなんてまかり通らないでしょう。オーストラリアの難民受け入れ時とは状況が違います。

まとめ

こちらの記事は先日、テレビで特集をしていたものを自分なりの脚色や意見を入れてまとめたものになります。
日本人にとって大きな課題で、インパクトがあり印象深い内容だったので少しでも多くの人に伝わればと思い記事にしています。

個人的には、おそらく移民が実現することは無いと考えています。
もちろん上記に書いたような問題は今後大きな問題として残っていくことになります。
働けるのにニートでいるような人は働きましょう。子育ても一段落して働く時間があるようなら働きましょう。中には高学歴で優秀な人材も沢山埋もれているでしょう。
もちろんこれだけで問題が解決する訳ではありませんが。

専門家の中でも移民に関しては賛否があります。
個人的には移民は実現しないと考えていますが、日本が危機に面した時、日本人として移民を受け入れるべきか判断する時が来るのかもしれません。

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