『刺激性』と『非刺激性』。便秘薬の違いと使い分け、特徴とは
便秘薬には『刺激性』と『非刺激性』の2種類があるのをご存知でしょうか?
もちろん、どちらも便秘薬なので便秘解消に効果のある薬となりますが、それぞれの名前の通り異なった性質で、便秘に対して違ったアプローチをします。
私は便秘の人が少ないとされる男なんですけどね。便秘に悩まされ続けていて気が付けば知識もたまっているので、今回は『刺激性便秘薬』と『非刺激性便秘薬』の違いについてご紹介します。
効能を知って上手く使い分けをしましょう!
刺激性便秘薬とは
刺激性の便秘薬はその名の通り、大腸や小腸に刺激を与えて排便を促します。刺激性下剤や大腸刺激下剤といった呼び方も浸透しています。
刺激性便秘薬は大きく分けると2種類。
【アントラキノン系】
センナ、ダイオウ、アロエなど植物由来が主成分。
【ジフェニルメタン系】
科学物質から作られる。アントラキノン系に比べて腹痛をおこしづらい。
効能としては、どちらも腸の粘膜を刺激して、排便を促すというもの(腸のぜん動運動)。
メリット
刺激性の最大のメリットは強力な効果。初めて使った時は、ものの数時間で強力な便意を感じ、便秘が一気に解消したほど。
特に、強力なのはアントラキノン系。少し意外ですが植物由来のアントラキノン系の方が強力な効果を感じられます。
便秘薬で有名なコーラックで見てみても、アントラキノン系が『コーラック』。そして、ジフェニルメタン系が『コーラックソフト』となっています。
デメリット
便秘薬が効かない!として、服用する数がどんどん増えていく・・。そんなイメージを持っている人も多いかと思います。実は、刺激性便秘薬は体が刺激に慣れてしまい徐々に効果が得られなくなっていきます。私は、多用している訳ではありませんが、それでも今使うと最初ほどの効果を感じられません。これも慣れという事でしょう。
また、妊婦さんや授乳中の場合も刺激が強いので服用NGとされています。
刺激が強いので腹痛を起こしてしまう可能性も。
非刺激系便秘薬とは
非刺激性便秘薬とは、腸への刺激を与えずに排便を促す薬です。機械性下剤とも呼ばれます。
種類は大きく分けて4種類。
【膨張性下剤】
便に水分を含ませて、排便を促す。
主な成分は、寒天、小麦粒の表皮など。
【塩類下剤】
浸透圧の高いマグネシウムを使い大腸内の水分を増やす。
主な成分は、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウムなど。
【糖類下剤】
塩類下剤と同じく浸透圧を利用して便意を促す。
主な成分は、合成された糖分など。
【浸潤性下剤】
界面活性剤により、便の表面張力を低下させ水分を浸透させる。
主な成分は、ジオクチルソジウムスルホサクシネート。代表格はコーラックⅡ。
効果の強さは、コーラック>コーラックソフト>コーラックⅡという事になります。
メリット
刺激をするわけではないので、腹痛を起こしづらい。
また、耐性がついて効き目が無くなるという事がないので、依存して大量服用といった事も少ない。
デメリット
最大のデメリットは刺激性に比べて効果が弱いという事です。急激に便意を感じるのではなく徐々に効果を体感できるといった印象。
基本的に、私はこちらの非刺激性を使っています。ゆるやかに効果があるのが気に入っているのと、依存する事もなく副作用も少ないからです。
使い分け
それぞれの使い分けとしては、まず非刺激性を使ってみて効果を得られなかったら刺激性という順番がベスト。
刺激性は耐性を持ってしまうのが怖いので、頼り過ぎるのではなく「ここぞ」といった場面で服用するのがいいでしょう。
非刺激性も4種類に分類されるので、順番に試してみれば効果を実感できる薬があるかもしれません。
ただ、いずれの場合も常用化はいい傾向とは言えません。あくまでも最終手段として便秘薬を服用する事をおすすめします。まずは、生活習慣の改善などによる便秘解消を目指しましょう。
最後に
便秘解消には、食物繊維や軽い運動(ウォーキング等)がいいとされますね。
ここ数年間、意識的に野菜を多く摂る生活をしていますが、以前より便秘は解消されています。便秘の為に行っている訳ではありませんが、一定の効果は得られているようです。
評判のいい便秘解消の本も発売しています。こういったものを参考にすると改善するかもしれません。