これ重要!スズメバチに刺された時や遭遇した時の対処法
毎年この時期になるとスズメバチに刺されたというニュースをよく聞きます。
今年も北海道の十勝管内でスズメバチに刺された事により亡くなるという事故が2回も起きてしまいました。毎年10人〜20人の方がスズメバチよって亡くなっています。
この季節に活発的になる理由は、夏から秋にかけて新しい女王バチが生まれハチの巣を守ろうと攻撃的になっているからです。被害の8割近くがこの時期とされており、最もスズメバチに注意をしなくてはならない時期なのです。
今回は身近にいる最も危険な生物の一つであるスズメバチを分かりやすくまとめてみました。
スズメバチが身近にいる環境に住んでいる方や、山などに行く予定のある方は参考にしてみて下さい。
ハチの種類
スズメバチは世界中に分布しており70種類近くいます。
そのうち16種類が日本にも生息しています。
その中でも最も危険で攻撃的な種類を上げると、
オオスズメバチ
オオスズメバチは凶暴な見た目だけでなく、サイズも大きく人への被害も多い種類です。
日本全国どこにでも分布をしており、身近な種類でもあります。巣を地中に作る為、発見が遅れてしまう事もあります。
キイロスズメバチ
画像 Wikipedia
キイロスズメバチも日本全国に分布しています。
見た目は小型な部類のスズメバチになりますが、とても攻撃的で一旦警戒されるととても危険な種類となります。
代表的な2種類を上げましたが、他の種類も危険です。
ちなみに刺してくるのはメスで、オスには針がありません。
遭遇したら騒がず静かに落ち着こう
スズメバチに遭遇してしまったら慌てず騒がず静かにしましょう。無理に振り払ったりしないようにして刺激せずに出来るだけ早くその場を離れるようにします。
先日、足長バチに木の枝を振り回して退治しようとしている少年を見かけましたがスズメバチは命に関わります。
必ずその場を離れるようにしましょう。足長バチも離れるべきなのですが。
スズメバチの危険信号
スズメバチは敵だとみなすとしつこく相手の周りを飛び回ります。そして顎を噛みあわせて『カチカチ』と威嚇したような音を出し始めます。
そうなるととても危険です。
姿勢を低くし100メートル以上出来るだけ早く避難しましょう。
もし刺されてしまったら
こちらはとても重要です。
気が付かずにスズメバチの巣に近づいてしまう場合もありますし、予期せぬ時に誰でも刺されてしまう可能性があります。
死亡に繋がる可能性の高いアナフィラキシーショック
アナフィラキシーショックという言葉、一度は聞いた事があるという方も多いのではないでしょうか。スズメバチに刺された時の死亡原因の多くをこのアナフィラキシーショックが占めているのでニュースなどで聞く機会があります。
アナフィラキシーショックとは
命に関わる激しいアレルギー反応(基本的には血管が拡張し血漿(けっしょう)成分がもれ出ること)をアナフィラキシーショックといいます。
初期症状として、
- 発汗
- 両手足末端のしびれ
- 吐き気
- 頭痛
- 腹痛
- じんましん
などの症状が出ます。
仮にこのような症状が出ていなくても病院には行きましょう。アナフィラキシーショックの症状が出ている場合は迷わず救急車を呼ぶことも大切です。アナフィラキシーショックによる死亡事例のほとんどが刺されてから1時間以内となっており1分1秒を争う状況なのです。
死因として一番多いのは、気道の浮腫による窒息死となっており、身近に刺された人が居て危険な状況の場合、気道の確保や人工呼吸も重要となってきます。
2回目が特に危険
1度刺されてしまうと、10%の人にハチの毒に対して抗体ができ、ハチアレルギーとなってしまいます。
そして、その内の2割の人に体が過剰に反応をしてショック症状を起こしてしまうリスクがあります。アナフィラキシーショックは刺されてから数分以内に初期症状が出はじめるので、出来るだけ早い対応をして医療機関に行く必要があります。
最小限の被害に食い止める
毒を出す
刺された箇所から出来るだけ毒を出します。
野外活動などをする人は、市販されているポイズンリムーバーなどを携帯していると便利です。
予期せぬ時や器具の無いときも指などでつねって押し出しましょう。体に入る毒の量をどれだけ減れせるかは重要となります。
傷口を冷やす
毒を出来るだけ出したら傷口を冷やしましょう。
腫れや痛みに効果的です。袋に氷を入れ冷やしながら医療機関に向かいましょう。
薬等の医学的なものは医者の処方のもと使うことをお勧めします。
もし危険性のある場所に行く場合は
スズメバチに刺されない為には事前の予防策も大切になってきます。
黒に反応をする
スズメバチは黒いものに反応をし攻撃をしてきます。
日本人がまず危険になるのは頭です。白系統の帽子をかぶる事をお勧めします。
服装も出来るだけ黒色を避けるようにしましょう。狙いを定めて追いかけられる危険があります。
長袖長ズボン
より刺されるリスクを下げる為に、肌を出来る限り出さないように心がけましょう。
服の上から刺されたとしても被害を軽減できます。
匂いに反応も
ジュースなどの匂いに反応し寄ってくる可能性があります。
化粧品などの匂いにも反応するという研究データもありますので理想は化粧も薄めがいいようです。
ちなみに匂いに警戒フェロモンに近い成分が混ざっているようなので、けして甘い匂いに誘われて寄ってくる訳ではありません。ご注意を。
一人で行かない
もし刺されてしまった場合、1人では対処できないかもしれませんので、もし危険性のある場所に危険な時期に行くときは出来る限り人数を増やしてから行きましょう。
まとめ
遭遇したら、慌てずに落ち着いてなんて書きましたけど、実際に遭遇したらなかなか難しいことですよね。思っている以上に大きいし、凶暴な見た目をしているし。
慌てるし落ち着けません。
ただ、姿勢を低くして逃げる、刺された時はこうするなどの対処法は覚えておいた方がいいかと思います。
それだけで命が助かる可能性が上がります。